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20090513 /四月刊の一迅社文庫感想/
なるべく記憶が鮮明な内に書いておきたい。

などと書いておきながら当然のように放置。半ば予測できていた事態にあったわけだが、その陥穽を抜けだして今まさに奇跡のカムバック。一体どこの誰に需要があるのかはわからないが、自分の考えを多少なりとも人目の付く所にアウトプットしておく事は精神衛生を清浄化させる効果があるのだと私は信じているのだ。いや、半信半疑だ。
それでは感想など。

ハッキリ言って絵師買いです。一迅社文庫全買いの使命(?)と得能絵じゃなかったら買ってなかっただろうなあ。というわけで俺的には地雷。ヒロインはよくあるツンデレ。主人公はよくある鈍感。しかも主人公の能力が物語解決の役に立っておらず、寧ろ諸々の元凶でもあったりするのでイライラする。あそこまで貧弱(そのくせ何故か自信満々)でいままで一体どうやって生き延びてこられたのかわからん。一冊の小説としても、続刊を前提としているのか部長の意味ありげな発言やらサカエに触れただけでなんで失神するのかなどの伏線が未消化のまま結末を迎えるので冗長さを助長させている。(うまいこと言ったな。)
「エクスチェンジ!」並とまでは言わないものの、退屈な作品だった。



評価の好悪が別れそうな珍作。異なる視点の物語を並べることで徐々に全貌が明らかになっていくという構成はどことなくハイペリオン風味であり巧みであった。まぁその物語の全貌というのがなんだかバカバカしいものだったりするのだが、一夏の不思議な1ページを思わせる少し切なくも爽やかな風の匂いを想起させる(意味不明)。それにしてもなんで過去にタイムスリップすると白くなるんだろう?そこんとこ一切説明が無かったと思うのだが、特に意味はないのかな。
同じ時間もののSFでも「タイム・スコップ!」よりは断然面白かった。あれで一番良かったのはあとがきのラーメン食うとこだったな。
最近、「時間衝突」を読んだのだが大森望は昔っからバカSF好きな人なのね。



無理設定、無茶ヒロイン、無意味なオタネタの三拍子揃った駄作。転入早々生徒会長を全校生徒の前で恫喝して問答無用で自分が生徒会長に就任って、民主主義はどこに行ったんだ。私的に部活動の面々とゲームをやっていただけで部活動(吹奏楽部です)とみなされて主人公の私物やらを廃棄しようとする傍若無人っぷり。こいつはいくらなんでもないだろ。挙げ句の果てに寮の調理室に忍び込んで食材をかっぱらう(犯罪です)のに軽く挑発されただけで加担。会長権限ってなんなんですか?主人公の言い訳もヒドイ。「寮費は払ってるし」。……とまあヒロインの悪口はこの辺にしておいて、結局何が描きたかったのかわからない。会長の家庭問題も、えっ、なにそれ?という因果関係のよくわからんものだし、トゥーランドットに取材した小説というコンセプトそのものがピントずれしてる。「三つのなぞなぞを課す超絶わがままお嬢様」を登場させたかったんだろうけど、それって面白いの?トゥーランドットを演じる場面もそれまでの練習風景もおざなりで、こだわりを感じないんだよな。
「ぶよぶよカルテット」でもそうだったけど、妙にオタネタを入れたがるのは何故?作者の趣味?



なんかすごい地味!でも面白い!という非常に感想を書きづらい正統派ファンタジー。主人公の特技が測量って、お前……。しかも趣味がたんけんぼくのまちってお前はチョーさんか。なのに姫。設定を見ると正統派とは言いづらいんだけど、実際に読んでみるとなるほど最近珍しく媚びの少ない冒険小説なのだ。若干百合風味なのは俺に良し。姫と侍女。ええ、好物です。ただ個人的に残念な箇所が二つ。終盤で不思議能力が出てきてしまったこと。どうせなら魔法要素無しでひたすらに地味で測量な設定にして欲しかった。とはいえ本当にそれを実現するとストーリーの展開先が狭まってしまうので、裏道的な設定は必要なのだろうな。
あと一つはどうやらパルヴィがガチでリーナを嫌ってるらしいという所。てっきり、リーナのことを心配する余りきつく当たってしまう、などというツンデレシスコンを予想していただけに(´・ω・`)。他にも姉妹はいるようなのでそっちに期待しようかね……。



というわけで四月刊は地雷と良作が綺麗に1/2。というか創刊時以降ずっと3冊刊行だったから、偶数冊なのはこれが初めてだったのか。

ちなみに一迅社文庫ワースト3は
・ようこそ青春世界へ!
・エクスチェンジ!
・死神のキョウ 2巻
の三冊です。次点でアネモイとか。



次の感想は第15回電撃文庫新人賞。奨励賞の「神のまにまに!」から大賞「アクセルワールド」までの5冊。激しくいまさら。だが気にしない!(゚ε゚)
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